エクソソームでメンテナンス
細胞修復の万能薬 エクソソームとは
▶︎ 幹細胞から放出された生理活性物質は培養液の中に溜まっています。これが培養上清液です
▶︎ 培養上清液の中にはタンパク質の一種である”サイトカイン”と言われる 分子量の大きいものから、エクソソームと呼ばれるカプセルのような分子量の小さなものまで、幹細胞の恒常性を維持し、保全するための様々な生理活性物質が含まれています。
▶︎ 培養上清液の中に含まれる生理活性物質の一部がエクソソームです
幹細胞とは
自己修復性能:自らと同じ能力を持つ細胞に分裂する能力
多分化能:皮膚・血液・神経・血管・骨・筋肉など細胞を新規に作り出す能力
▶︎ 自己複製能力と、様々な細胞に分化する能力(多分化能)を持つ特別な細胞が幹細胞なのです
▶︎ 様々な種類の細胞を作り出すことができる幹細胞には2つのタイプがあります。
▶︎ 一つは皮膚や血液など、ある程度決まった組織や臓器に存在し、決まった範囲の細胞のみを作るタイプの幹細胞で”組織幹細胞”と言います
組織幹細胞は、存在している組織や臓器、役目によって幾つかの種類があります
- 神経幹細胞←神経系の細胞を作る
- 上皮幹細胞←皮膚の細胞を作る
- 肝幹細胞←肝臓の細胞を作る
- 造血幹細胞←血液系の細胞を作る
その他、生殖幹細胞・間葉系幹細胞・臍帯血幹細胞などがあります
▶︎ もう一つは体のどのような細胞にでも分化できる能力を持っている幹細胞で”多能性幹細胞”と呼ばれるものです。人工的に作り出した多能性幹細胞がES細胞(Embryonic Stem Cell)とips細胞です
▶︎ 現在、再生医療に使われているのは1つ目の組織幹細胞です。例えば、骨髄移植がそれにあたります。白血病など血液のがんに対して造血幹細胞を移植するのが骨髄移植です
培養上清液の効果は大きく4つあると言われています
- 炎症を抑える機能
- 炎症で傷ついた細胞を保護する機能
- 体の中に存在する他の幹細胞を誘導する機能
- 新たな血管を作る機能
培養上清液の生理活性物質のこの4つの機能によって、組織や臓器が修復・再生するための環境が整います